ヨーロッパの空港を離発着する商業用フライトは、平均1日30,000便を超え、毎年6億7100万人を超える観光客がヨーロッパの外からヨーロッパ大陸を訪れます。そのため、ヨーロッパの主要都市には、どこにも機能の整った国際空港があり、周辺地域の主な到着ハブとして機能しています。
ヨーロッパの国際空港の中には、他の空港よりもずっと多くの人が利用する空港があり、ヨーロッパ以外の目的地に向かうたくさんの乗り継ぎ便を受け入れています。実際に、ロンドン・ヒースロー空港やマドリッド・バラハス空港など、多くの空港が世界で最も利用者が多い100の空港に含まれています。
ヨーロッパには世界最大級の空港もあります。その多くには現代的な設備が充実していて、利用する搭乗客に快適な滞在を提供しています。この先の記事では、ヨーロッパで特に重要な空港についてご紹介します。
ヨーロッパにある国際空港の数は?
ヨーロッパのほとんどの国にはたくさんの国際空港があり、主要都市には1つずつありますし、ドイツやフランスやイギリスには、最も空港が密集しています。国境の内側に空港がないヨーロッパの国は、アンドラ、リヒテンシュタイン、サンマリノ、モナコなどの小国だけです。
しかし、サンマリノには芝生の滑走路を持つ小さい空港がありますし、モナコにも シェンゲン圏の境界を管理できるヘリポートがあります。リヒテンシュタイン、サンマリノ、バチカン市国には、シェンゲン圏の境界を管理できる設備がないため、シェンゲン圏内とのフライトしか許可されていません。
施設の質に基づいて選ぶと、ヨーロッパで最も素晴らしい空港には以下のような空港が含まれます:
- ケルン・ボン空港(ドイツ):この空港には、充実した免税店と滑走路を眺められる展望タワーがあります。
- コペンハーゲン空港(デンマーク):ヨーロッパで最も古い国際空港の1つで、有名なビジネス向け施設、スパ、家族向けエリアなどがあります。
- ヘルシンキ空港(フィンランド):フィンランドの首都の20km北にあるヘルシンキ空港は、景色の良いテラス、アートギャラリー、さらに空港内に航空博物館もあります。
- ウィーン国際空港(オーストリア):ウィーン空港は、乗り継ぎ便までの時間が長い人には理想的な場所で、快適なソファやラウンジがたくさん用意されています。
- チューリッヒ空港(スイス):現代的で快適なデザインと、くつろげるラウンジが多くそろっていることが、スイスにあるこの空港の特徴です。長いレイオーバーのある乗り継ぎの乗客には、現地で自転車やインラインスケートのレンタルサービスを使うことができます。
ヨーロッパで特に規模の大きな空港とは?
ヨーロッパの中で特に面積が大きな空港には、以下のような空港があります:
- レオナルド・ダ・ビンチ空港(イタリア、29㎢):ローマ中心部からわずか20kmの所にあるこの空港は、ローマ五輪への大量の来場者に対処するために1960年に開港されました。3本の滑走路と3つのターミナルがあり、そのうちの2つのターミナルが現在も使われています。
- リヨン・サン=テグジュペリ国際空港(フランス、21㎢):フランス南部にあるこの空港には3つの旅客ターミナルがあり、4つ目の滑走路が作られようとしています。さらに、この空港には9㎢の未開発地があり、新しいターミナルが計画されています。
- パリ=オルリー空港(フランス、15.3㎢):フランスで2番目に大きなパリ=オルリー空港は、以前はフランスの首都であるパリの主な空港でしたが、シャルル・ド・ゴール空港にその機関が移管されました。
今のヨーロッパ全体で最も大きな空港はシャルル・ド・ゴール空港で、パリから25km離れた所にあります。かつてのフランス首相の名前を取って1974年に開港したこの空港には、総面積が32.37㎢あり、3つのターミナル(およびターミナル2にある7つのサブターミナル)と4本の滑走路があります。
現在、改修や拡張が行われているシャルル・ド・ゴールは、近い将来にさらに大きくなる見込みです。開発中のプロジェクトの1つがパリへの高速鉄道路線で、パリ中心部から空港までの移動時間を25分短縮します。この新しい鉄道路線は、2023年に開業する見込みです。
ヨーロッパで最も利用者の多い空港は?
シャルル・ド・ゴール空港は、ヨーロッパで最も規模の大きな空港ですが、欧州連合の中では利用者の数は2番目で、2017年には7200万人の乗客が利用していました。
ヨーロッパで最も利用者の多い空港は、イギリスのロンドンの23km西にあるヒースロー国際空港です。世界規模でもドバイ国際空港の次に利用者の多い空港で、2018年には8000万人以上の人が利用しました。ヒースロー空港はヨーロッパで特に規模の大きな空港の1つでもあり、総面積は12.27㎢です。
シャルル・ド・ゴール空港とヒースロー空港の次に、ヨーロッパで利用者の多い空港は以下の通りです:
- アムステルダム・スキポール空港(オランダ):2018年の利用者7100万人以上
- フランクフルト・アム・マイン空港(ドイツ):2018年の利用者6900万人以上
- イスタンブール空港(トルコ):2018年の利用者6700万人以上
- アドルフォ・スアレス・マドリード=バラハス空港(スペイン):2018年の利用者5700万人以上
ヨーロッパの主な空港に到着する予定の外国からの旅行者は、まず、シェンゲン圏加盟国に渡航するためにビザやETIAS渡航認証が必要かどうかを確認すべきです。
ビザ免除制度の対象となる国からの旅行者でも、ETIAS 陸路や海路でヨーロッパに入国する場合には、ETIASは必要ありません。シェンゲン圏内のヨーロッパの空港に到着する場合にのみ、ETIASへの登録が必要になります。