多くの日本人旅行者がすでに知っているように、2022年後半からシェンゲン圏内に入る前にETIAS(エティアス)電子渡航認証を申請する必要があります。
新しいこの決まりは日本人にも適用されますが、ヨーロッパビザ免除措置(シェンゲンビザは不要)は継続し、出発前にETIASに登録することになります。
ETIAS(正式名European Travel Information and Authorization System)は、ヨーロッパ内でヨーロッパ市民および旅行客の安全を守るために実施される新しいシステムです。また、シェンゲン圏内へ入国の際、空港や港での入国審査の速度が上がることも期待され、審査列の削減が可能になります。
ヨーロッパ当局によってETIAS(エティアス)の申請に提出した内容と入国審査の際の両方で、日本人渡航者の関連データが収集、保管されます。
ETIAS(エティアス)はどのように個人情報を収集しますか?
、ヨーロッパの政策立案者の主な関心事は、市民と居住または訪問するすべての人の安全で、ETIAS(エティアス)は、次の2つの方法でデータを収集しヨーロッパ市民と渡航者の安全の向上を目指しています:
- 申請プロセス中。すべての旅行者は、申請中に個人情報、連絡先、パスポート情報を尋ねるオンラインフォームを入力するよう求められます。また、セキュリティ関連の質問に回答する必要がある場合もあります。
- 国境で。スマートパスポートゲートのおかげで、ヨーロッパの入国審査での書類チェックは完全に自動化され、電子パスポートによって提供される情報は、申請内容に含まれるものに追加され、シェンゲン圏内外の第三国国民の移動の詳細をヨーロッパ当局に提供します。
このデータが収集される理由
欧州当局は、ETIAS(エティアス)がいろいろな面でヨーロッパ内を移動する際の安全性を向上させてくれることに期待をしています。
まず、外国人の身元と国境通過を電子的にチェックすることにより、法執行機関は次のような国際犯罪と戦うのに役立つ重要な情報にアクセスできます。
- テロリズム
- 個人情報の盗難
- 人身売買
- 不法入国
データは安全なシステムに保管され、シェンゲン国の国際警察はリアルタイムでアクセスできます。これは、ヨーロッパでの犯罪防止における迅速な対応と国際協力の向上を意味します。
そして特定の日付に特定の入国ポイントに到着することが予想される旅行者の数を事前に知ることにより、移民当局(ヨーロッパ国境管理機関Frontex)は、国境で入国者のためにスムースに対応できるよう備えることができます。
日本の旅行者データはどのように保存され、アクセスされますか?
ヨーロッパの大規模なITシステムは、ETIASシステムとそのデータベースの組み込みを監督する機関eu-LISAによって管理されています。 eu-LISAが使用する最先端のテクノロジーは、ETIAS(エティアス)の旅行者情報を安全に暗号化して保管します。
日本のETIAS保有者が提供するデータには、国境管理、移民、警察官などの許可された担当者のみがアクセスできます。
日本の旅行者によって提出された詳細は、欧州犯罪記録情報システム(ECRIS)、ユーロポール(EUROPOL)、および盗難および紛失した旅行書類データベースなどのいくつかのセキュリティデータベースに対してクロスチェックされます。
これにより、ヨーロッパ当局はETIASウォッチリストを作成すると同時に、シェンゲンゾーンに入った個人が他の機関によって指名手配されていないか、非常に深刻な犯罪で有罪とされ、ヨーロッパの安全に対する脅威となる可能性があるかを確認できます。
これは軽度の有罪判決を受けた日本人の訪問者がETIAS(エティアス)に申し込むことを妨げるものではなく、このような場合の入国制限に関して絶対的な規則はありません。ほとんどの場合はヨーロッパの安全に対する脅威ではないと判断されるため、シェンゲン圏内に入国するためのETIASを取得することができます。