近年ヨーロッパへの移民や入国ビザのポリシーに関して急速に状況が変化してます。その変化に伴って、すでにご存じの方もいるかもしれませんが、ETIAS(エティアス)ビザ免除プログラムが2026年に実施される予定です。
このシステムは、シェンゲン協定加盟国への訪問にビザを必要としない旅行者への入国を簡素化および合理化すると同時に、領土の国境管理を強化するために採用されます。
一方、欧州委員会事務局は最近、新しい電子登録システムも作成中であることを発表しました。このシステムがEES(Entry / Exit System)と呼ばれるもので、シェンゲン渡航許可証の所有者向けに設計されています。
これからヨーロッパへ渡航を計画されている方は、ビザと電子渡航認証の違いを理解することと、これらの新しいシステムが導入される理由を理解することが重要です。このページには、新しいEESプログラムについて詳しく知りたい方向けの役立つ以下の様な情報がご覧いただけます:
- EESとは
- EES申請が必要な方
- EES、 ETIAS、シェンゲンビザの違い
- EES情報の使用用途
EESとは、その仕組みとは
EESは、Entry/ExitSystemの略で、2016年に発表されたシェンゲン圏内のスマートボーダーパッケージの一部となる大規模なITプロジェクトです。
このプロジェクトは、シェンゲン領土間の国境セキュリティ審査の強化および簡素化することを目的とし、EESシステムの導入により、領土の安全対策を改善することが期待されています。
最近のパスポートとドキュメントチェックテクノロジーのおかげで、EESは、EU加盟国以外と、EEA(欧州経済領域)参加国、またスイス国民がシェンゲン領土間の国境を越える際の動きを自動にデジタル管理できるようになります。 EESは、EU市民とETIAS(電子渡航認証)保持者のシェンゲン領域内の移動の自由に影響を与えることを意図したものではありません。
システムが完全に稼働し始めると、電子パスポート読み取りゲートを利用して、空港や港などのシェンゲン協定地点での従来のパスポートスタンプや人員の必要性を減らすことができます。
EESは、セキュリティ、公正、自由に関する大規模な情報システムを扱うEU機関であるEU-Lisaによって運営されます。
EESがリリースされる理由
旅行はより簡単かつスムーズにできるようになりました。観光の新しいトレンドと増加する移民の数に追いつくために、ヨーロッパ当局はシェンゲン圏の国境管理を近代化することを決定しました。
EESプログラムにより、シェンゲン外の国境を通過する乗客の出入国データを電子的にスクリーニングするができるようになります。このシステムは、従来のパスポート管理よりも正確で効率的にできるように設計されているので、シェンゲン協定国への訪問者の数が増加するなか、出入国を実施するために必要な入国管理官の数の減少を可能にします。
EESによって収集されたデータは、管理以外の目的でも使用され、ビザを取得してシェンゲンの国境を越える旅行者も対象になります。このシステムは、外国人がシェンゲン協定の入国条件と一致するか、または電子渡航認証が付与された後もその条件に一致しているかを確認することができます。
さらに、シェンゲン協定加盟国の大使館、領事館、およびその他の関連機関は、EESとの協力を求められます。これは、EESがビザ発行機関が旅行者の要求に関する決定を行うのを支援することを意味します。欧州当局は、シェンゲンビザの付与、拒否、キャンセル、または延長する前に、EESで該当者のデータを調べることができます。
シェンゲン協定加盟国にとってEESの利点
上で説明したように、新しいEESシステム導入により改善がが期待される点は次のようなものがあります:
- 国境管理の強化による国際犯罪とテロとの戦いの改善
- 個人情報の盗難およびパスポートとIDドキュメントの誤用の改善
- ビザの長期滞在者を簡単に特定できる統一プロトコルにより、不正な移住を制限
- リアルタイムの信頼性の高いデータによる移住フロー管理のアシスト
- シェンゲンビザで許可される滞在期間についてなど、外国人旅行者に役立つ情報を提供する
EESはどのような仕組みですか?
EESは、EU、EEA、およびスイス以外の国のすべての国民に適用されます。つまり、日本のようなシェンゲンビザの取得を免除されている国(2026年年からETIASに申請するが必須)の出身であっても、シェンゲンビザを申請しなければならない国の人と同じようにEESは適用されます。
詳細はまだ確認する必要がありますが、EESは旅行者側の大きな努力を必要とせず、シェンゲン協定の領土に到着し入国管理を通ると、自動的にEESに登録されます。
EES対象国
EESは、シェンゲン領域の国境を強化し、近代化することを目的としています。現在シェンゲン協定加盟国は次のとおりです:
EES、ETIAS、シェンゲンビザの違い
EESは旅行許可証ではなく、空港やその他の国境の入口でのみ実行される自動登録システムです。ビザや電子渡航認証のETIAS(エティアス)とは異なり、事前にEESを申請する必要はありません。パスポートと旅行許可証を持ってシェンゲンとの国境に到着し、自動ゲートでパスポートをスキャンするだけで、数分でEESに登録されます。
一方、ビザとETIAS(エティアス)は事前に申請する必要があります。シェンゲンビザの場合、これは近くのシェンゲン協定加盟国の大使館または領事館で行うことができます。一方、ETIAS(エティアス)電子渡航認証は全てオンラインで数分で申請することができます。ETIAS(エティアス)はビザではありません(ETIASの対象となる渡航者はシェンゲンビザは不要のままです)が、渡航前にETIAS(エティアス)を取得する必要があります。
ETIAS(エティアス)とシェンゲンビザの違いについて詳しくはこちら。
EESで収集される情報
EESは、国境のセキュリティと移行制御に関連するデータのみを収集して保存します。それには以下が含まれます:
- 顔認証と指紋のデータ
- 申請者の名前
- 出生地と生年月日
- 国籍と性別
- パスポート番号と発行日と有効期限が含まれるパスポート情報
- シェンゲンビザまたはETIASに関連する内容
- 国境通過情報:入国出国場所と日付
このデータはすべて暗号化され安全に保管されます。これは、セキュリティと移動管理の目的以外では使用されず、国境警備官や移民局およびビザ当局などの許可された担当者によってのみ処理されます。
加盟国はEES情報にアクセスして、テロの脅威やその他の犯罪行為を調査および防止します。
日本から欧州へ渡航する前に準備すべきこと
EESは事前申請制ではありませんが、日本から欧州へ渡航する方は、空港での手続き時間に余裕を持つことが重要です。特にEES開始後の初回入国では、顔写真や指紋の登録が必要になるため、従来よりも入国審査に時間がかかる場合があります。
渡航前には、以下を確認しておきましょう。
- パスポートが有効で、渡航予定期間を十分にカバーしていること
- 90日以内の短期滞在であること
- 宿泊先、復路航空券、旅行目的を説明できること
- 乗り継ぎ時間に余裕があること
- ETIAS運用開始後の渡航では、出発前にETIAS渡航認証が必要になること
EESは90日ルールの確認にも関係します。過去180日間の滞在日数が多い方、欧州への渡航を頻繁に行う方、複数回の出張や周遊を予定している方は、出発前に滞在可能日数を確認することをおすすめします。
EESにより空港での待ち時間は長くなりますか?
EESは長期的には国境管理の効率化を目的としていますが、導入直後や繁忙期には、空港や国境地点によって待ち時間が長くなる可能性があります。特に初回登録では、パスポート確認に加えて顔写真や指紋の登録が行われるため、従来の入国審査より時間がかかる場合があります。
スペインなど一部の欧州空港では、EES導入に伴う列や混雑が報じられています。日本から欧州へ渡航する場合は、到着後の乗り継ぎ時間を通常より長めに確保し、入国審査で求められる書類や旅行情報をすぐ提示できるよう準備しておくと安心です。
よくある質問
日本人旅行者はEESの対象になりますか?
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はい。日本国籍者はEU国籍者ではないため、短期滞在でEES導入国の外部国境を通過する場合、EES登録の対象となります。これは、シェンゲンビザが不要な短期旅行であっても同じです。
EESは事前に申請する必要がありますか?
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いいえ。EESは渡航前に申請する制度ではありません。空港、港、陸路国境などで入国・出国時に行われる登録システムです。
EESとETIASの違いは何ですか?
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EESは国境で入国・出国を記録するシステムです。一方、ETIASはビザ免除国の旅行者が欧州渡航前にオンラインで取得する渡航認証です。日本国籍者はEESの対象であり、ETIAS開始後はETIAS申請も必要になります。